夜行性🌙サナトリウム

大阪在住のオジサンが戯言、譫言、寝言の数々を綴ります。

【続】元風俗店オーナーが書く、風俗店の現実~真面目な風俗嬢~

プロ意識の高い風俗嬢

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当ブログ著者紹介

旅寅

ライター

旅寅

元風俗店主という経歴を持つ大阪在住の43歳。はてなブログ「夜行性サナトリウム」にて発表した「元風俗店オーナーが書く」シリーズが、はてなブックマークの総合ランキングで1位を記録したことをきっかけに、本格的にライター活動を開始する。2016年、カクヨムにて発表した「造花~愛しき嬢との3年間~」がカクヨムエッセイコンテストの最終選考に残るなど、精力的に活動中。

※筆者コラム、連載中。

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☝今回はデリヘル嬢の稼ぎです。

【完全未経験の新人】

それすなわち、お客様が嬢に求める理想です。

 

そりゃ、とか言いながら、経験豊富なテクニシャンの床上手も、体験してみればそれはそれで天国なんですよ。でもね、やっぱり男性の多くは、素人さんがいいのです。上手い下手の問題ではなく、要は本気で感じてくれたり、慣れないながらも一生懸命だったりする・・・風俗に通う男性って、その大半が、できるならそんな【リアルな】嬢に対して投資をしたい・・・という生き物なんですな。

 

(何で素人がいいの?金払うなら慣れてる女のコでいーじゃん?)

 

ああ、そんなことを言うあなたは、精神的に割り切れた大人ですね。店側からすれば、カラッとしたいいお客さんです。研修頼みたいくらいの人だ。

 

でもやはり、強いのは「未経験の新人」です。

 

勿論【自慰では物足りない】【欲望を諫めに風俗に行く】というのが大前提なわけなんですが、とはいえ決して、お客様が嬢に求めるものは【肉体的な快感】だけではないと思います。【プロのテクでイカセてくれ~!】の一点で男の性欲がオールクリアになるなら・・・

 

多大な、致命的にさえなり得るような特大のリスクを背負ってまで、馬鹿げた犯罪に手を染める男達なんて、いなくなりますよね。

 

強姦、痴漢、セクハラ、制服や下着泥棒・・・。挙句の果てには女性を殺してしまうような奴まで存在する始末・・・。

 

(バカだな、そんなことして捕まるくらいなら、風俗行けよ)

 

そう口にしたことのある男性、きっと数多くいるんじゃないでしょうか?最近も有名芸人が女子高生の制服盗んで捕まりましたが、たかだか【衝動的性欲】を満たす為に家族、友人、地位、仕事、収入、苦労して積み上げてきたこれまでの人生の全てを一気に失うなんて・・・考えられないですよね?

何の罪もない女性の魂や肉体を殺してしまうなんて、あり得ないですよね?

 

所詮は射精すりゃ無に帰すような儚い昂りなんて、1万円支払って合法的に鎮めればそれでいいのに・・・

TSUTAYA行って300円払って右手をシコシコ動かせばそれでいいのに・・・

 

何で耐えられないんでしょうか??

 

・・・でもね、犯罪まで犯す奴は問題外・論外としても、男の性欲って、綺麗事だけでは絶対片付けられないと思うのです。全員じゃないにしろ、嫁や彼女がいても尚、新しい刺激を欲する側面ってあると思うしね。嫁や彼女がいない人ならもうなおさら、悶々として眠れない・・・なんて夜も、若い時分には頻繁にあるかもしれませんね。うん、健康な証拠です。

 

ところが、です。

 

小遣いの大半を削るような高いお金を払って、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで行く風俗店には、オナニーとそう変わらない虚しさがあるだけです。

だって「業界未経験の新人」なんて絶対に近いくらいいませんしね。

例えそうHPに太字で明記されていたとしても、もう90%がどこかの店を経てきている方です。

 

僕も何度も体験しましたよ。

 

「で、ご経験は??」

 

「全然ないんです」

 

(いやいや、君、「妻味喰い」から「おねだりマニア」に移ったばっかりやんか?もうおねマニ嫌になって他店探しかいな?"(-""-)")

 

ヘルスのオーナーとして常に他店のHPをチェックしていれば、大阪中の嬢の動きが手に取るように分かってしまいます。

 

そんな玄人揃いの風俗にお客として行ったことがある人なら、あの【最中】や【果てた後】の寒々しさは、十分にご理解いただけるでしょう。

 

そう、本物の風俗嬢というのは、強烈に【ビジネスライク】なのです。

 

喘ぎは勿論、演技です。

 

その愛の蜜は、仕込み用のローションかもしれません。

 

何でそんなとこまで舐めてくれるのかといえば・・・それは料金が発生しているからに他ならず、もっと言えばそれは、その男性を【次の収入に繋げる為】の【先行奉仕】なわけです。

 

(俺だけは少し、特別な客なのさ)

 

いえ、殆どのお客がそう思わされています。そしてお客さんである男性も、

(そう思わされているように見せている)

というケースさえあります。

 

プロレスを(八百長だ!)と青筋立てて怒っている人と、薄っすら八百長だと思いつつも、あえて空気に乗って楽しむ人。

 

風俗や飲み屋をそんな風に楽しめる男性は、遊びが上手ですよね。要は精神的にゆとりがあるのです。えてしてそういうお客さんは、嬢にもウケがいい。プロの嬢がビジネスライクからはみ出す可能性があるとしたら、そういう男に口説かれた時です。ただもうそうなってくると、どっちが悟空でどっちか釈迦か分かりませんがね(笑)

 

でもたいてい一流の嬢は、絶対ブレないですよね。

 

強烈にビジネスライクな、プロ意識の高い風俗嬢に限って・・・ちゃーんとプライベートにはイケメンの彼氏を捕まえているケースが非常に多いもんでして。レベルの高い彼女らはもう、どんな行為も仕事として、完璧に、完全無欠に割り切っております。

 

オーナーとしての僕にとって、そういう資質のある嬢はまさに【宝物】。

 

だってそういう嬢はもう、思わせぶりのプロですから、リピート率が高い高い。要は疑似恋愛を演出するのが上手なんでしょうね。そうなってくると、当然お客さん側のテンションも上がりまして、それはそれで幸せなことなのです。

高いお金を払ってわざわざ来て、オナニーと同じ虚しさを味わうくらいなら、例え疑似でも、恋の中で肌を重ねた方が、限られた時間は充実しますから。

そしてできる嬢はもう、そうなったお客さんを見事にコントロールし、何度でも何度でも、向こうが完全にその嬢に飽きるか、代わりが見つかるまで呼び続けてしまいます。しかも「本気にはギリギリさせないライン」は守るわけで、勘違いしたお客が暴走することもないわけですね。

 

うちのお店にそんな子は2人しかいませんでした。

YちゃんとEちゃんです。

看護師を辞めて風俗に流れてきたYちゃんは、いずれは看護師に戻るつもりだけど、今は戻りたくないという女性。ちょっと太めですが、Fカップが武器の嬢です。

専門学校時代に【濃ゆい交際】を結構していたそうで、特に風俗に抵抗はないとのことでした。

パソコンでHPを悪戦苦闘しながらモタモタと改装するオーナーの耳に、今日も携帯でお客を転がす彼女の巧みな話術が届いてきます。

 

「えっ!?いいのにぃ!?誕生日ケーキなんてっ・・・。嬉しいっ!!え?もう着く?もう着くのね??分かった、じゃあ電話鳴らして~」

 

・・・さ、来るぞ。

 

「オーナー、120分です。電話入ります」

 

「あ・・・ありがとうございます"(-""-)"」

 

いやね・・・その声の変わりようはどうよ?

客と話してる時はAKB風やのに、業務連絡はFBI風やがな"(-""-)"

人間ってそんな急に無機質な声になるもんか?(笑)

 

このYちゃんには本当に、助けていただきました。

その【濃ゆい交際】時代のお客様も連れてきて(というか呼び戻して)下さいましたし、とにかく真面目でハングリー。

1度ついたお客さんは必ず帰ってくることから、もう勤務して半年後くらいからは新規のお客さんはたまに補充するだけでOK、というような感じになりましたね。

 

恐らく彼女自身、月収70万円くらいのペースをひたすら維持していたと思います。

まさにうちの絶対エースだったのですが・・・その分、オーナー的には非常に苦労させられました。

 

彼女、店の子達にまぎれたら気のいい優しい子なんですが、通勤の送迎で2人きりになると、イヤホン耳にピタッ・・・と無言(笑)

 

「大丈夫?体調悪い??」

 

「あ、音楽聴きながら外見たいだけですから心配しないで下さい。もしかしてオーナーって、沈黙が苦手な人ですか?」

 

「苦手・・・というわけやないんですが・・・」

 

「私って難しいでしょ?でも頑張ってるでしょ??」

 

「は、はい。それはもう・・・"(-""-)"」

 

「でしょ~!?風俗嬢としても私結構優秀と思うんですよ?でも看護師としてはもっと・・・あ、スイマセン、彼からメール、返していいっすか??」

 

「ど・・・どうぞどうぞ!!」

 

もう一事が万事こんな感じで、どっちがオーナーだか分かんないですわね(笑)

ただ彼女、時々朝、運転する僕にサンドイッチ作ってきてくれたり、店のみんなで食べるお弁当作ってきてくれたりと、なかなかに気の利く女性でして、そのあたりがお客さんを引き付ける要因になっていたのかもしれません。

 

風俗嬢って仕事は、ただ体を売るだけでも、確かに成立します。

でも、そこで体を売るに値する財を築こうと思えば・・・結局それは一流の店員であり、一流の営業でなければならないのです。

 

洞察し、演じ、コントロールし、礼儀礼節を忘れず、技術を磨き、裸の男に奉仕してそして、裸の自分を愛でられる。

 

精神も肉体も使う、リスク山盛りの大変な仕事です。

やりたい人は止めませんが、風俗にゆく覚悟さえ決めれば大きなお金が手に入る・・・という時代では、今はもうありません。

AVの女優さんも同じと聞きますが、レベルの高い店の面接基準はもう、それこそモデル並です(ちなみに僕の師匠の店は今も健在ですが、メチャメチャレベルが高いです)

うちの店がそうだったように「面接者はほぼ全員採用」という店も、あるにはありますが、たとえ入れたとしても、稼げる人は本当にごく僅か(3割くらい?)で、大半が「転店虫」となるのが実情。

色んなお店を少しのことで嫌になり、流れ流れて、財も残せないままのその日暮らしをそれこそ老女になるまで延々続けてしまう女性もおります。

 

Yちゃんはまさに、さっと稼いでさっと辞めた理想的な風俗生活でした。

ただ皮肉なことに、僕がお店をたたむきっかけとなったのは、なんと彼女が命の危険に晒されるトラブルに巻き込まれたからなのです(救出しましたが)

 

正直・・・重い話なのでこのブログで書いていいか迷いますが、とりあえず書けるところまでは次回、書いてみますね。

 

かたや、もう1人のEちゃんも見事なドライさでした。

仕事は仕事、プライベートはプライベート。

中学を卒業してすぐにフリーターとして暮らし始めたという彼女は、21歳にして完全なる「ギャンブル依存症」。

デートクラブを経験してきただけあって、結構な数のお得意さんを引き連れて入店してくれたので、お店的には非常にありがたい存在だったのですが、とにかく金遣いの荒さたるや、おっさんの僕が目を丸くするほどでした。

 

「オーナー、天皇賞、何からいくんですか?」

「昨日海で魚群3回外したんですよ~」

「来週あの店新装らしいですよ」

 

口を開けばギャンブルの彼女、美人の、れっきとした人妻なんですが、競馬やパチンコで大勝ちしたら、ピタッと仕事に来なくなるのです(笑)

ただ大負けしたら生理をおしてでも出てくるという分かりやすさでして(笑)

ギャンブル好きの旦那さん公認で風俗に来ているという、変わり種でした(旦那さんとはデートクラブで知り合ったようです)

ま、人様の夫婦の形にとやかく言うつもりはありませんから、僕はただ、彼女が楽しいと思える店の雰囲気を作ることを心掛けただけです。

 

オーナーとして学んだことは、頼まれない限りは「必要以上には立ち入らないこと」。よく2人でお金出し合って馬券買って、事務所で叫んでましたね。

 

「そ・・・そ・・・そのままっ!!そのままっ!!"(-""-)"」

 

はい・・・ここまでが仕事上、オーナーが手を焼かなかったお2人、いわゆるプロ的な意識を持つ風俗嬢です。

 

残りの3人は・・・もう・・・ハチャメチャでした。

性病・・・妊娠・・・詐欺師・・・ア〇ウェイ・・・乱交・・・恋愛・・・結婚。

 

 口説かれたらすぐその気になり、お金を引っ張られ、体をタダで弄ばれ。

「口や手でするより楽だから」と、簡単にお股をお開きになり。

僕は結局、言っても言ってもルールを守れない彼女達3人を、クビにすることなんてできませんでした。

 

「オーナー・・・お金貸していただけないですか・・・」

「はぁ。いいですが、おいくらですか??」

「10万円・・・」

「・・・はい。またある時ちょっとずつ返して下さい・・・」

 

彼女達は何度キツく叱っても、本番をしてしまっていたようです。

(事後、違う嬢から「手術したみたいです」とか耳に入ります)

ルールを守れないのなら、それならば、と、女の子通じて何気なくピルを勧めますが(気を悪くしないようにさりげなくです)めんどくさがって飲みませんし、(マズい!)ということがあった後でも、事後ピルさえ飲まないのです。

多分、バイト感覚で行ってるんでしょうが、店外デートもしょっちゅうでした。

「同伴喫茶で同時に5人の男を相手してアソコを傷付けられたから今日Rちゃん休んでるらしいですよ」とか聞いた時は、もう絶句してしまいましたね(汗)

 

はい、では次回最終回、この3人と僕との大格闘と、Yちゃんに起こった大事件で〆させていただきます。

 

続く

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元風俗店主という経歴を持つ大阪在住の43歳。はてなブログ「夜行性サナトリウム」にて発表した「元風俗店オーナーが書く」シリーズが、はてなブックマークの総合ランキングで1位を記録したことをきっかけに、本格的にライター活動を開始する。2016年、カクヨムにて発表した「造花~愛しき嬢との3年間~」がカクヨムエッセイコンテストの最終選考に残るなど、精力的に活動中。

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