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夜行性🌙サナトリウム

大阪在住のオジサンが戯言、譫言、寝言の数々を綴ります。

絶対に面白いおすすめ漫画~次の世代に繋げたい作品2選~

漫画、小説

最高・究極の漫画作品

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 ※当ブログからのニュースです!

全ての働く人へ贈る旅寅からの応援歌

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好評連載中!ぜひご一読を~。

 バガボンド 井上雄彦

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僕の人生の指南書であり、僕が読破した無数の漫画の中で、他の追従を一切許さない傑作です。原作である吉川栄治氏の小説『宮本武蔵』を『スラムダンク』の井上雄彦氏が独自に解釈して描いております。

バガボンドの意味はスペイン語で『漂泊者』。

井上氏の描く武蔵は、生涯を通じ自分の弱さや強さと向き合い、ひたすらに1つの所に留まらず、七転八倒しながら生きてゆきます。

数多くの命を奪い、自らも心身に無数の傷を負いながら、尚も戦いの螺旋から逃れられない不器用極まりない男・武蔵。

そんな彼が数多くの出会いや別れを経て、ゆっくりゆっくり成長してゆく様は、読めば必ず魂丸ごと揺さぶられること間違いありません(特に男性は読むべし)

更に特筆すべきはこの作品、ある時期からなんと『墨と筆』によって書かれておりまして(汗)元々日本の漫画家の中でも最高峰の画力を誇る井上氏が一切の妥協を捨てて突き詰めた『画』は、もはや漫画というジャンルさえ超越している次第です。

 

では以降、名場面集を。

 

①実はラブストーリーでもある。

殺し合いの修行の旅を続ける武蔵には、唯一無二の女性が存在します。幼い頃から一緒に育った美しい娘、おつうです。

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おつうも武蔵を愛していて、彼を追う旅をずっと続けているのですが、再会しても2人は一向に重なりません。別々の道、別々の生き方のまま、武蔵とおつうは恐らくは結ばれない運命です。

本当は一緒になりたいのに、孤児だったおつうは自分の望みを叶える贅沢を夢見れません。ただただ奥ゆかしく、武蔵を見守るだけ。

女性として、武蔵の不器用な生き方を理解できない部分もあるでしょう。武蔵は武蔵で、そんな危険な旅におつうを巻き込むことなどできません。それでも不意に、底知れない孤独と闇の中、彼は夢想します。

おつうを抱きしめることを。そして心中でこう呟くのです。

【本当はがんばり屋。猫のように真面目。まっすぐで曲がったことができない。かといって堅物だというわけではなく、いやむしろ可笑しいところもあって―。それから自分よりも人の幸せを願うようなやさしい性根の人。俺もお前のようであれたらと、何度も思ったよ、おつう…】

自分とは異なる人間への憧れ。

武蔵はおつうを愛していながら、彼女のようになれない、彼女のように生きられない自分に、どこか劣等感にも似た感情を覚えているのかもしれません。

②『生』と共に『死』を考えさせられる。

とにかくこの作品、性質上仕方ないのですがキャラクターが大勢亡くなります。

当然、主人公の武蔵も何度も死の縁に立つのですが、その中でもこの場面の描写は特筆ものです。最強の相手との果たし合いに際し、立会人の僧が

『お前が負けて死んだら死体はどこに埋めたらいい?』

と武蔵に尋ねます。

そんな恐ろしいことを問われ、一瞬、武蔵は死の恐怖に囚われそうになるのですがその時、目の前に1匹の蜘蛛が降りてきます。

武蔵は思わずその蜘蛛の糸を辿り上を見上げますが、そこにはただ、満天の星空が広がっているだけ。

その広い空の下では自分など、この世界の中の1粒の塵、まさに取るに足りない存在だと改めて悟った武蔵は、一瞬で死を受け入れ、穏やかにこう言います。

まさに名場面中の名場面、画力が凄まじいので更に胸に突き刺さりますね。

③キャラ1人1人が魅力的である。

バガボンドには佐々木小次郎というもう1人の主役がいるのですが、それ以外の脇役キャラクターも皆魅力的で、とてもじゃないですがここに書ききることはできません。で、1人に絞ることにしました。

剣豪・伊藤一刀斎、僕が武蔵の次に好きなキャラクターです。

この作品には沢山の『とんでもなく強い剣士』が出てくるのですが、その中でも最高峰に位置する剣士が2人おりまして。

1人は柳生石舟斎宗厳氏。

この素敵なお爺様は優しく穏やかで『静』を極めた剣士です。

『我』や『自己顕示欲』に執着せず、無駄な争いもしません。

武蔵も1度彼の命を狙いますが、戦わずして負けを認め、しかも好きになってしまいます。つまりは『大人』。物凄く器の大きな大人物、といった存在。

かたやそれと肩を並べる最強、『動』を極めた伊藤一刀斎氏。武蔵のライバル、佐々木小次郎の師にあたります。

もうね、彼、とんでもなくファンキーです(笑)

剣を『遊び』と捉え、老いて尚『俺こそが最強だ』という自負を胸にひたすら強い奴との斬り合いを求める日々。

劇中でただ1人、武蔵にも小次郎にも勝った人物です。

柳生石舟斎をして『あれこそは天下無双極まっている』と言わしめた、そんな伊藤氏の名場面がコチラ。

自分の命を狙ってきた剣士達に点数をつけ、貼り付けまして、

挙げ句に自分に桁違いの高得点(笑)自信と余裕の度合いが違います。

これで性格が破綻していたらただの傲慢なオッサンなんですが、伊藤さん、全然嫌みがないというか、根が明るいというか、純粋というか、ちゃんと常識や礼儀礼節や人間味もあって、しかも寛容。

あまりに強くなりすぎてライバルがいない寂しさを慢性的に抱えているので、小次郎や武蔵に深手を負わされても一切怒らず、逆に喜び、点数付けて終わりです(笑)

 

いかがですか?

イノタケ氏といえばやはり『スラムダンク』が有名で皆さん読んでいらっしゃるでしょうが、バガボンドは意外と読んでない方も多いと思います。

このレビューをきっかけに是非、ご一読下さい♬

 小説

 

銀河英雄伝説 田中芳樹

正確には漫画じゃないんですが、ま、漫画も出ているということで(笑)『アルスラーン戦記』『タイタニア』『創竜伝』など、出版した作品がことごとく映像化される田中芳樹氏が、広く世に出るキッカケとなった大傑作、略して『銀英伝』。

既にアニメ化、舞台化、漫画化、ゲーム化、パチ台化等されていますから、知ってる方も多いと思いますが、小説としては読んだことがないという方、意外に多いと思います。近く、再アニメ化されるらしいこの銀英伝、まだ未読だというそこのあなた、『絶対に』読むべきです!

なぜならそれは、圧倒的に、規格外的に、突き抜けて面白いから!

何せ初めて読んだ当時まだ10代だった僕は、この銀英伝のおかげで、漫画本よりも活字本の方が面白いことを知ったのですから。

この作品を読破以降すぐに、司馬遼太郎から村上龍、スティーブン・キング、マイケル・クライトンと、面白いと言われる作家の小説をそこそこにむさぼり読んだのですが、常習性、感情移入性といった面で銀英伝に比肩する作品は、それこそ『竜馬がゆく』くらいでした。

あれから30年、数えきれない小説を読んだ現在においても、活字の面白さを教えてくれた『恩書』は、この作品をおいて他にありません。

『自分が死んだら棺に入れて欲しい本』の筆頭ですね。

その位の傑作なんです。

まず最初に『タイトル的に拒絶反応がある』という方に対して書いておきます。

(よくあるSF作品でしょ?)

と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この作品は最高品質の『群像劇』です。子供向けの物語や文体では全くなく、どちらかといえばハイティーン以上の人向けの、いや、大人向けの話。『銀河』とか『伝説』とか入ってると、ついつい大人は敬遠してしまいがちですよね?

例を挙げれば『機動戦士ガンダム』。幼稚園児や小学校低学年しか観ないようなタイトルが付いておりますが、子供が理解できる話じゃ全くございません(笑)

ま、ガンダム論は長くなるのでまた別の機会にしますが、とにかくこの銀英伝には、独自の人類史と時間軸が設定されていて、舞台は遥か未来、地球ではない他の星系です。首都星オーディンを中心として存在する専制国家、銀河帝国と、そこから独立し、首都星ハイネセンを中心にして建国された民主主義国家、自由惑星同盟。

その2国間の長きに渡る戦争の歴史の中、ある1人の男が銀河帝国に生を享けます。

貴族とは名ばかりの貧しい環境に彼は育ちますが、決して不幸せではありませんでした。美しく優しい姉と、隣家に住む親友がいたからです。

ところがある日、時の皇帝に見初められた姉は、皇帝の寵姫(愛人)として後宮に召されることに。姉を皇帝に奪われた彼は、決意します。

『国を奪い、姉を取り戻す』と。

政戦両略の天才であり、後に常勝の名を欲しいままにする彼の名は、ラインハルト・フォン・ミューゼル。

苛烈な光を宿すアイスブルーの瞳と、透けるような白磁の肌、そして豪奢な金髪が特徴の、類稀な超絶イケメンです。

ラインハルトは隣家に住む家族にも等しい唯一無二の友だけにその巨大な野心を宣言し、(一緒に来い、2人で宇宙を手に入れよう)と誘います。

誘われた側は(彼ならやるかもしれない)と直感し、腹心として、相棒として、後に覇王となるラインハルトと共に生きることを決意します。

能力的にはラインハルトに勝るとも劣らない、長身と赤毛が特長のその分身の名は、ジークフリード・キルヒアイス。こちらもまた強烈なイケメンです(笑)

一方、もう1つの国家である自由惑星同盟では、ラインハルトとは180度キャラの異なる男が英雄に祭り上げられていきます。愚痴と皮肉と毒舌と、歴史書と紅茶と酒を愛するそこそこ冴えない青年、ヤン・ウェンリーです。

タダで歴史を学べるからと士官学校に入ったせいで、嫌々軍人になってしまった彼には、野心のカケラもありません。

夢は歴史家で、退役後の年金暮らしを唯一の希望に働く怠け者(笑)

誰よりも戦争を嫌い、本当は軍事にも政治にも関わりたくないこのノンビリした青年が、何とラインハルトに匹敵、いや、もしかしたら凌駕するほどの戦術センスの持ち主というのですから、そのあたりのキャラ設定が田中先生は本当に巧いと感嘆しきりです。ちなみにこのヤン・ウェンリー、僕が銀英伝で2番目に好きなキャラクターなんですが、劇中、1番好きなキャラクターと対決する局面がありましてね。

もうどっちを応援すればいいのか、読みながら揺れに揺れたのを覚えております(笑)

おっと、話が逸れました。

で、そのヤン・ウェンリーです。彼は幾度かの戦闘において流れで仕方なく指揮を取り、奇跡的な戦術を見せてしまいます。

ラインハルトに押され、敗色濃厚になってゆく自由惑星同盟には、希望となる英雄が必要でした。いつしか『ミラクル・ヤン』『魔術師・ヤン』と称され、その両肩に民主主義と国を背負うことになってゆくヤン。

帝国の支配権を得て新しい皇帝となり、宇宙の統一を目指す天才戦略家・ラインハルトが完全なる勝利を望む戦場には、必ず天敵のように彼がいます。

『常勝の天才』と『不敗の魔術師』、果たして勝つのはどっち!?

とまぁ、銀英伝の軸となるシナリオは

『ラインハルトとヤンのライバル関係』

で間違いないんですが、冒頭に書いた通り、この作品は単なる戦争物には全く収まらない『群像劇』ですから、もちろん、魅力的な要素は他にも数多くあります。その中でも、僕が『この部分だけは絶対書いておきたい!』と強く推すポイントが以下です。

 銀英伝は友情の物語である!

バガボンドにおいても全てのキャラが魅力的だと書きましたが、銀英伝においてはそれはバガボンドより遥か上、何せ出てくるキャラクターの数がバガボンドの比ではありません。以前アニメ化された時には、日本の有名な大物声優が大半出演することになり、『銀河声優伝説』

などと揶揄されてましたから(笑)

で、その膨大なキャラクターの中で、僕がダントツで1番好きなのがこの男です。

右目が黒、左目が青の瞳を持つこの男の名はオスカー・フォン・ロイエンタール。

ラインハルトの臣下の中でも『帝国軍の双璧』を謳われる宿将です。

『双璧』というからには、彼と並び称される同レベルの男が存在するわけで、それがこちらの方。

ウォルフガング・ミッターマイヤー。

『疾風ウォルフ』の異名を持つ帝国最高の勇将です。

彼ら2人は何もかも正反対です。一体どれくらい正反対か比較してみましょう。

 

ロイエンタール  ミッターマイヤー

貴族出身     平民出身

独身の漁色家   既婚の愛妻家

野心家      身分相応で良し

知勇均衡     どちらかといえば勇

ひねくれてる   素直

 

これだけ異なる2人が親友中の親友で、しかも2人はラインハルトやキルヒアイスやヤンに匹敵する能力を有している『帝国軍の双璧』なわけです。

いわばライバルであるべき2人がお互いに全く嫉妬もなく、それどころか、お互いのためなら自分の身を犠牲にしても構わないというくらいの絆で結ばれているのですから、まさに『双璧』ですよね(笑)

この双璧がラインハルトとキルヒアイスに協力したからこそ、ラインハルトは皇帝になり得たのです。ただ、4人の歩みが重なったのは短い期間で、いずれ彼らはおのおのが思いもよらぬ方向へ向かうこととなります。

それはまた、自身の目で確かめて下さいませ(笑)

さて、その帝国軍の双璧ですが、ミッターマイヤーは素直にラインハルトを仰ぎ見て、一家臣として生きてゆける人です。

誰に対しても、何に対しても正道を往く気持ちの良い男。

それに比して、ロイエンタールはミッターマイヤーに対してしか素直になれません。

幼少時のトラウマもあって、どこか性格や気質が歪曲しているのです。

そしてそんな自分をなかなか完璧には制御できないロイエンタールを、ミッターマイヤーは常に心配しています。

その心配が形となって現れるのは物語の終盤ですが、ひとまずそれはおき、2人の友情は終生、ブレることがありませんでした。

僕がなぜ1番ロイエンタールが好きなのかといえば、彼が1番、複雑な人間だからです。複雑だからこそ、魅力がある。ヤンやキルヒアイスやミッターマイヤーは誰からも好かれるタイプで、実際『理想的』な性格の人間なんですが、僕自身がそんなタイプになれないので、感情移入ができないんですね(笑)

それに引き換え、ロイエンタールはある意味凄く『人間的』。深刻なトラウマからくる女性不信と、ラインハルトに対する尊敬と、ミッターマイヤーに対する親愛と、自分自身の欲求やプライドや野心に対する自問を同居させながら、ギリギリ『良い人の範囲』に留まっている感じ。

でも誇り高い男だから苦悩してる素振りは周囲には一切見せず、なのにミッターマイヤーの前でだけは酒飲んで崩れる姿が、もうたまらなく愛おしいのです(笑)

そしてそれに勝るとも劣らない『相棒達』が、この物語にはまだ出てきます。冒頭にも書いたラインハルトとキルヒアイス。主従、という側面もありますが、親友同士です。

同盟のエースパイロットコンビ、オリビエ・ポプランとイワン・コーネフ。

このコンビ達の話も書きたいところですが、これ以上書くとネタバレがかなり出そうなので、後は実際読んで(もしくは観て)下さいね♪

ちなみに銀英伝の作者、田中芳樹氏には『有名な異名』があります。

 

『皆殺しの田中』です(笑)

 

その辺は覚悟して読んで下さいませ(笑)

以上、バガボンドと銀河英雄伝説推しの記事でした♬

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